歯列矯正といえば、以前はワイヤー矯正が一般的でしたが、最近では「マウスピース矯正」が主流になりつつあります。透明で目立ちにくく、取り外し可能なため、食事や歯磨きの際のストレスが少ないのが魅力です。

しかし、マウスピース矯正と一口に言っても、多くのメーカーが存在し、それぞれ特徴や適応範囲が異なります。本記事では、代表的なマウスピース矯正のメーカーを比較し、選び方のポイントを解説します。


1. マウスピース矯正とは?

1-1. マウスピース矯正の仕組み

マウスピース矯正は、**透明なプラスチック製の矯正装置(アライナー)**を一定期間ごとに交換しながら歯を徐々に動かす矯正方法です。通常、1~2週間ごとに新しいアライナーに交換し、少しずつ歯列を整えていきます。

1-2. マウスピース矯正のメリット

  • 透明で目立ちにくい
  • 取り外しができる(食事や歯磨きの際に便利)
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 痛みが比較的少ない

1-3. デメリット

  • 適応できる症例が限られる(重度の歯列不正には不向き)
  • 自己管理が必要(1日20時間以上の装着が推奨)
  • 費用が高めになる場合がある

2. 主要なマウスピース矯正メーカー

2-1. インビザライン(Invisalign)

✅ 世界シェアNo.1の信頼性

アメリカのアライン・テクノロジー社が開発した「インビザライン」は、世界100カ国以上で提供されており、これまでに1,500万人以上が治療を受けています。

🔹 特徴

  • 3Dシミュレーションによる正確な治療計画
  • 幅広い症例に対応(抜歯が必要なケースや重度の不正咬合にも対応可能)
  • 専用のアタッチメントやゴム掛けで細かい調整が可能

🔸 デメリット

  • 費用が高め(80万~150万円程度)
  • 専門の歯科医での治療が必要

2-2. クリアコレクト(ClearCorrect)

✅ コストを抑えたインビザラインの代替

「クリアコレクト」はアメリカのStraumann(ストローマン)社が提供する矯正システムで、インビザラインの代替として注目されています。

🔹 特徴

  • 費用が比較的安い(インビザラインより約20~30%低価格
  • マウスピースが薄く、装着感が良い
  • 治療計画の自由度が高い

🔸 デメリット

  • 対応できる症例がやや少ない(重度の不正咬合には不向き)
  • 日本での導入クリニックが少ない

2-3. キレイライン矯正

✅ 日本発の手頃なマウスピース矯正

「キレイライン矯正」は日本国内のメーカーが提供するマウスピース矯正で、主に軽度の歯並び改善を目的としています。

🔹 特徴

  • 価格がリーズナブル約20万~40万円
  • 前歯の軽度な矯正に特化
  • 短期間での治療が可能(最短5ヶ月)

🔸 デメリット

  • 適応範囲が限られる(奥歯の矯正や重度の歯列不正には対応不可)
  • 後戻りしやすい(保定装置の装着が必須)

2-4. アソアライナー(ASO Aligner)

✅ 日本国内の歯科技工所が開発

「アソアライナー」は、日本のアソインターナショナルが開発したマウスピース矯正で、多くの日本の歯科医院で採用されています。

🔹 特徴

  • 部分矯正に向いている
  • 1ステップずつ調整できるため、微調整が可能
  • 費用が比較的安価30万~60万円程度

🔸 デメリット

  • 治療期間が長くなることがある
  • 適応症例が限られる

3. マウスピース矯正の選び方

3-1. 矯正の目的を明確にする

  • 軽度の歯並び改善キレイライン矯正やアソアライナー
  • しっかり矯正したいインビザラインやクリアコレクト

3-2. 費用を比較する

メーカーによって費用が大きく異なるため、事前に確認しましょう。

メーカー費用目安
インビザライン80万~150万円
クリアコレクト60万~100万円
キレイライン矯正20万~40万円
アソアライナー30万~60万円

3-3. クリニックの対応

  • インビザラインは世界的に普及しているため、対応医院が多い
  • クリアコレクトは日本ではまだ少ない
  • キレイライン矯正は都市部での導入が多い

4. まとめ

マウスピース矯正にはさまざまなメーカーがあり、それぞれ特徴が異なります。自分の症例に合った矯正方法を選ぶことが大切です。

🔹 しっかり矯正したいならインビザライン
🔹 コストを抑えて矯正したいならクリアコレクト
🔹 部分矯正や前歯だけ整えたいならキレイライン矯正やアソアライナー

まずは矯正専門の歯科医院でカウンセリングを受け、自分に最適な治療法を見つけましょう!