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歯周病治療

歯が痛い人

歯周病とは

歯周病とは

こんな症状はございませんか?

  1. 歯を磨くときに出血する
  2. 口臭がするようだ、あるいは、口臭がすると人に言われた
  3. 歯ぐきが腫れている感じがする
  4. 歯が少し動くようだ

歯周病の症状はこれだけではありませんが、こういった症状に該当するようであればまず歯周病にかかっていると思ったほうが良いです。

歯周病の病態を簡単に説明しますと、

歯周病の症状

これだけのことが初期の段階で、ほとんど無症状で進んでいきます。
「歯が動きだした」「歯ぐきが大きく腫れている、痛い」などの症状が出た時にはすでに症状④のように手遅れになってしまっている場合が多いのです。

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歯周病を放置しておくとどうなるか

歯を失います

歯を失います

歯周病の最後の病態は右の写真のように自然脱落です。
しかも歯周病は一本の歯だけに起きてほかの歯が健康ということはありません。ほかの歯も自然脱落に向かって進行中ということになりますので、いずれ次から次へと歯を失う事態になります。

日常生活への影響


食事がよく噛めません。よく噛めないと栄養を効率よく取り込めないので、かえってメタボリック症候群などになる場合もあります。
発音に影響が出る場合もあります。特に上の前歯を失うと「サ、シ、ス、セ、ソ」が 「シャ、シ、シュ、シェ、ショ」になりやすいです。
見た目にも変化が現れます。歯ぐきや歯が失われるので全体に顔が痩せ(老人性顔貌と言います)、いわゆる鼻の下にしわがよるといった変化が現れます。

口腔細菌が及ぼす体全体への悪影響

  1. 心臓血管系

    口腔内を不潔にしていると、歯周ポケット内で発生した炎症により、細菌が直接血液中に侵入する「菌血症」を起こします。
    血流に入った口腔内細菌は血液に乗って離れた器官に達し、さまざまな病気を誘発します。例えば、心臓の弁にとりつくと、「細菌性心内膜炎」を引き起こすことがよく知られています。

    細菌性心内膜炎の症状:
    日常生活に支障をきたすほどの「倦怠感(だるさ)」が生じます。時には死に至る場合も。除菌のために数週間の入院が必要な場合もあります。

    また、ある種の歯周病菌はアテローム(粥状)動脈硬化の発症に関与しています。歯周病菌の影響によって血管壁に脂質が沈着することになり、血栓が形成されやすくなります。心筋梗塞や、脳梗塞を誘発する状態です。

    また、「歯周病患者は脂肪肝の傾向にある」という統計的なデータもあります。

  2. 糖尿病

    簡単に言ってしまうと、血液中に細菌が増えると、体内で細菌に対抗するために「炎症性サイトカイン」が生成されます。この炎症性サイトカインがインスリンの働きを弱め、糖尿病を悪化させるといわれています。

  3. 誤嚥性肺炎

    病気や加齢で、飲み込む機能や咳をする機能が弱まると、口腔内の細菌や胃液が誤って器官に入る確率が高まります。
    65歳以上の高齢者の死亡率のトップは肺炎ですが、口腔内が清潔な高齢者では、肺炎になるリスクが大変低いことが知られています。

  4. 早産、低体重児出産

    歯周病菌の存在によって体内で生成される「炎症エディエーター」は、分娩に関する「炎症メディエーター」と共通なものが多く、そのため早期に子宮収縮と頸管熟化が起き、早産の原因になることが知られています。
    そうして生まれた子供は「生活習慣病を起こしやすい体質になる」ことが知られています。

  5. 歯を失うと認知症のリスクが最大1.9倍になります

    歯周病菌が脳の動脈硬化を悪化させ、脳卒中の原因になります。残存歯が少ない人ほど脳が委縮していたという統計的データもあります。

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歯周病の治療法

Step 1 精密検査

位相差顕微鏡による歯周菌元菌の数値を確認し、原因を明確にします。

Step 2 診断

個々の口腔内の状況に合わせた治療方針の決定と患者さまへの説明。

Step 3 内服

細菌やカビの除去薬剤の内服治療

Step 4 ブラッシング

特殊歯周病菌除去剤によるブラッシング

Step 5 外科処置

SRPによる歯石の除去

Step 6 評価
 

歯周病菌の数値の確認

歯の根が露出してしまう従来の方法

従来の外科処置(SRP)のみでの歯周病治療を行うと「歯の根が露出し、歯が長く見える」状態になってしまいます。

より高度な治療法【GTR法による再生療法】

歯周病治療は、「歯周病を予防すること」と「歯周病を食い止めること」に主眼をおいてきました。今までに「歯石は取りましたので、このままで大丈夫です。」や「歯の根は見えますが、大丈夫ですよ」などと言われた事がある人もいらっしゃるかも知れません。
しかし、医療の発達とともに既に破壊された歯周組織の再生(歯肉退縮の防止)を行うことも可能になりました。

生体再生能力とGTR法により支持構造が回復する

人間には、生体再生能力があります。カサブタの様に、一度ダメになってしまった組織も再生をしようとします。歯周病においても同様に、歯周病菌によって歯の周辺の繊維組織や骨は破壊されています。しかし、歯周病菌を除去すれば、破壊された組織は、生体再生能力により元の状態に戻ろうとします。

上記の様にSRPのみ行った歯周病治療の場合

破壊された組織が回復する前に、周辺の別組織が形成してしまうため再生を妨げてしまいます。結果、歯の根が露出している状態になってしまいます。

GTR法による再生療法を併用した場合

SPR(歯周ポケットを清掃した)後に、メンブレンを設置し周辺の別組織が形成しないようにします。歯ぐき部分が、ゆっくりと成長し、歯周病治療後、「歯が長く見える」という状態を回避することが可能です。

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